今ネットで話題になっているのが小諸市が作ったPR動画。市長自らが出演していて面白い、ここまでやるのか!?ってことであっという間に再生回数が1万回突破した。
産経新聞、リクルートのIZAにも取り上げられて、第二弾も作るということなのだが・・・。
地方自治体が作るYouTubeのPR動画をマーケティングの観点から評価する
まず、今回作られた動画はこれ。すでに再生回数だけ見ると2万を突破している。長野県の小さな町を面白おかしく??PR
私にはちょっとこの幼稚なPRが理解できないのだが、職員が完全に体を張り、明らかに幼稚だと思えるセリフを繰り返す。
「うまいーうまいー小諸マイー」
「うまいーじゅーしー、小諸イー」
「景色イー、気持ちイー、小諸イー」
という感じ(笑)
何というか、自分の息子がもし市役所に入ってショッカー役をのようなものをやらされていたら・・・。私は切腹したい・・・と思うのだが・・・。
でも、とにかく涙が出そうなほど頑張ってる感が共感を呼ぶのか、「いいね!」が結構ついている。
「市長自ら体を張って若者の企画に参加してくださっているのは好感が持てる・・。」
「うちも公務員一家だから、親だったら絶対に出ないな・・・。」
というのが一番初めの感想。
コレで9000円の製作費(ただ職員の一日の人件費は市民の税金から出ていると思うけどね…)というのだから評価はできる。
無駄に税金を使ってゆるキャラを作ったり、箱モノを作ったりするよりはましなのだろう。
ただ、マーケティングとしてはどうなのか?というとクビをかしげざるを得ない。
SNS集客とPRは商品セールスが前提にないと意味がない
今回の小諸市PR動画は一瞬笑いながらも、私としてはどうしても物足りなさがぬぐい切れないのだ。
この動画に致命的に不足しているのは何といっても最後の商品セールスという点が弱いと思う。
なんどこの動画を繰り返し見ても、「小諸の名前を覚えてもらって、長野旅行のついでに行ってみようかな?」という気にはならない・・。
それに比べて私が非常に感銘を受けたのが宮崎県のPR動画。
「これはいい!!」サプライズだけではなく、実際に田舎町の良さが動画を一回見ただけで伝わってきて、思わず旅行に行きたくなる。
最後のオチも素晴らしくこれは2度見必須の動画
まさに対照的なPR動画だと思う。
逆説的に切り口を変えてのSNS集客マーケティングは効果がある!!!
今回の動画の意図としてはまじめな印象を持つお役所がおバカっぽいことをやるという、逆説的なPR方法。
・お笑い芸人から笑いが消えるほどの面白さ
・マツコ・デラックスがやせて見えるほどのデブ
こういう手法の一つ。
小諸市は「お堅い仕事⇔おバカな仕事」
小林市は「田舎⇔オシャレな都会的なイメージのあるフランス」
という対立軸でPRしている。
私が今回感じたのは、同じ市町村でも切り口次第ではこうも違うPR動画ができるんだなー・・。でもスマートなのは宮崎県の動画だな・・・ということ。
もし、みなさんもこのように動画を使ったインパクトブランディングで集客を考えているのなら、逆説的な視点を持つこと。
そしてきちんとセールスすべき商品(サービスも含む)を先に考えてから制作をスタートした方が良いと思う。
というわけで今回の講義は地方自治体のPR動画を題材に進めてみた。ブログの記事ネタと教材を提供していただいた二つの県には感謝したいと思う。
ありがとうございます(>_<)